手紙やビジネス文書を書く際、またはメールやチャットで「~しづらい」「~しずらい」という表現をよく使いますね。
例を挙げると、「読みにくい」や「理解しづらい」といったフレーズがあります。
ですが「しづらい」と「しずらい」はどっちが正解で、どのように正しく使うべきか迷うことがありますよね。
そんな疑問に応えるため、今回は「しづらい」と「しずらい」の適切な使い方とその違いについて詳しく説明します。
「しづらい」と「しずらい」はどっちが正解?
「しづらい」と「しずらい」、どちらが正しいのでしょうか?
- 正しい表記は「しづらい」
- 「しずらい」は誤った表記
「~しづらい」は、「する」という動詞の連用形と「困難」という意味を持つ接尾語が組み合わさって形成されています。
この接尾語は、ある行為を行うことが難しいという意味を表します。
また、「~しにくい」と同様の意味で使用されることもあります。
たとえば
- 老眼のため小さな文字が読みにくい
- 無愛想な人との会話が困難
- 長ったらしい文章は理解しにくい
といった使い方があります。
「辛い」と書く際、ひらがなで「しづらい」または「しずらい」と表記されることがありますが、正確なのはどちらでしょうか。
結論として、正しい表記は「しづらい」です。
「しずらい」は誤った使い方になります。
「しづらい」は漢字では「し辛い」と表され、「辛い」はひらがなでは「づらい」となります。
しかし、インターネットやメール上では、「しずらい」という表記もよく見られます。
これは「現代仮名遣い」における「ず」と「づ」の区別の混同によるものです。
「現代仮名遣い」によると、多くの「づ」で書かれていた言葉が「ず」に統一されます。
例えば、「地面」は「じめん」、「頷く」は「うなずく」などがこれに当たります。
しかし、このルールにも例外があり、「づ」や「ぢ」を用いるケースもあります。
例としては、「鼻血」が「はなぢ」、「言葉遣い」が「ことばづかい」となります。
「し辛い」は「する」と「辛い」の連語であるため、「しづらい」という表記が正しいとされます。
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「しづらい」と「しずらい」の適切な使い方は?
「~辛い」や「~にくい」といった接尾語は、特定の動作を心理的、物理的、技術的に難しいときに用いられます。
例として、「硬い肉は食べにくい」や「経験豊かな相手は対応しにくい」といった言い回しがあります。
一方で、抽象的な概念において「行うことが難しい」という意味を表す際には「~難い」が主に使われます。
さらに「しづらい」や「しにくい」は、行動が困難だが努力次第で可能という状況を示します。
一方で「難い」は心理的な抵抗が強く、「とても実行できない」や「ほぼ不可能」といった強いニュアンスを持ちます。
例えば、愛着のある衣服ではどちらの表現も使えますが、「圧倒的な存在感を持つ人物」の場合は「近づきがたい」が適切です。
口語や一般的な対話では「しづらい」や「しにくい」の方が一般的に使われます。
一方、「し難い」はややフォーマルでかしこまった表現と言えます。
「しづらい」と「しずらい」の違いと使い方
「しづらい」と「しずらい」の違いと正しい使用法について再確認しましょう。
すでに述べた通り、「し辛い」をひらがなで表記する際は「しづらい」が正解であり、「しずらい」は間違いです。
特にビジネスの場や公式な文書で、上司や目上の人にメールを送る際など、正しい仮名遣いに注意しましょう。
仮名遣いの誤りは、ひらがなが読みやすいために誤用が目立ち、漢字の誤用と比べても、書き手の知識や注意力に対する疑問を呼びやすいです。
しかし、最近では、パソコンやスマートフォンの文書作成ツールで「しずらい」と入力すると、誤りとして警告される機能を備えたものも多くなっています。
それでも、こうした基本的な仮名遣いの知識は、社会人としてのエチケットの一環として身に付けておくことが望ましいです。
まとめ
「しづらい」と「しずらい」の正しい使い方、およびその違いについて解説しました。
正しい表現は「しづらい」であり、「しずらい」は誤用です。
日常の会話では気にならないことも、文字で表す際には注意が必要です。
正しい意味と使い方をを覚えておくと、今後のビジネスシーンやプライベートでも役立つこと間違いないです。
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